〔市指定史跡〕稲童1号掩体壕 (いなどう いちごう えんたいごう) 福岡県行橋市

掩体壕とは、戦時中に敵の空襲から軍用機を守る目的で造られた格納庫です。
稲童地区は、旧築城海軍航空隊基地に隣接していたため、起伏のある地形を利用して掩体壕、地下通信司令部壕、その他の軍事施設が建設されました。

築城基地は昭和14(1939)年12月から建設を開始し、昭和18(1943)年4月に完成しました。戦況の悪化から本土が空襲されるおそれが生じたため、翌年8月頃から掩体壕の建設が始まりました。稲童1号掩体壕もその1つです。

稲童1号掩体壕は鉄筋コンクリート造の有蓋掩体壕で、入口は幅26.8m・高さ5.5m、奥行きは23.5mと大型です。大型の掩体壕は陸上爆撃機「銀河」、「一式陸上攻撃機」などの中型軍用機を格納するために建設されました。