東麓磨崖仏 〜小林市〜(宮崎県小林市)

県道42号線から右折し、すぐのところに朱色の真新しく見える鳥居が見えます。
この鳥居からすぐ現地に行けるのではなく、ご利益を得るためには、急な坂道を下っていく必要がございます。

下を見ると断崖絶壁とも思える急な坂道ですが、その中腹の人跡未踏の大洞窟の入り口崖に、彫刻された聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)さまがおられます。

この聖観世音菩薩さまを刻んだ磨崖仏を地元の人は、「岩観音」と呼び、崇めておられます。

この聖観世音菩薩さまは、高浮彫の立像で、微かに朱塗りの痕が見られます。
造られた年代は明らかではございませんが、南北朝時代から室町時代の作ではないかと推定されています。
観音像の左右には、梵字(仏名を表わす種字)で、「観世音菩薩」「大日如来」が刻まれ、荘厳な雰囲気を醸し出している。
また、岩観音の西端の岩壁には、阿弥陀三尊(阿弥陀如来・勢至菩薩・観世音菩薩)を表わす梵字が刻まれています。

現世ご利益の願いを叶えると言われる観世音菩薩は、今、馬頭観世音として崇められ、毎月18日には法灯が絶えません。特に毎年4月15日の例祭には、市内外から参拝者が訪れ、牛馬安全の絵馬札が売られ、御堂には様々な願い札が掛けられます。

地元内馬場の方々が清掃、管理をしていただいておりますので、ぜひ、霊験あらたかな当社にお越しください(^^)