甑島のトシドン(鹿児島県薩摩川内市)
昭和52年5月7日に国の無形民俗文化財に登録されました。平成21年9月30日にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。トシドンとは……毎年12月31日(大晦日)の夜、家々を訪れる祝福の神様です。下甑の各地では、トシドンは天空や高い山や岩の上から、首のない馬に乗ってくると言われています。シュロの皮やソテツの葉などを使い、鼻の長い恐ろしい顔をしたトシドンが、3歳〜8歳の子供がいる家々を訪れ、外から「おるか、おるか、○○はおるか!来て障子を開け―!」と言って家に入ります。子どもたちの日ごろの良いところを褒めたり、諭したり、歌を歌わすなどして、最後に年餅と呼ばれる大きな餅を与えて去っていきます。