寺もないのに「大徳寺」〜県下最大の楠木(長崎県長崎市)

長崎七不思議として「寺もないのに大徳寺」と歌われた大徳寺は、明治元年廃寺。
そこに残った大楠(県指定天然記念物)は県下最大(幹身13.5m)で樹齢約800年。
当時この辺りが原始林であったことを想像させる。
現在は、楠稲荷神社と梅香崎天満宮がある緑豊かな公園として市民に親しまれている。
この広々とした風通しのいい高台は、当時長崎港を見渡せる長崎随一の景勝地で丸山の遊女達も足を運ぶ憩いの場だったらしい。
園内にある鳥居は、戊辰戦争に長崎から参加した振遠隊士の墓を造り祭祀していた佐古招魂社のもので“明治元年長崎府”の文字が刻まれている。
明治政府は「長崎奉行所」を明治元年「長崎府」とし翌年「長崎県」としたんです。