一本足鳥居と被爆大楠(山王神社)(長崎県長崎市)
山王神社は、1648年(慶安元)に創建された延命寺の末寺「円福寺」が前身。
1638年(寛永15)島原の乱鎮圧後、長崎を訪れた老中松平伊豆守信綱が、この地を通る際「景色が近江の比叡山の麓に似ていて、地名も同じ坂本だから、比叡山に置かれている山王権現を観請してはどうか?」と、長崎代官・末次平蔵茂房に語ったことから、山王日枝の「山王権現」が祀られた。
二の鳥居は、1945年8月9日、原爆の強烈な爆風(秒速約200m)によって爆心地側の半分が吹き飛ばされたが、奇跡的に一本柱の状態で建ち続けている。
また、境内入口にそびえる二本の楠木は、樹齢約500年。
原爆で主幹の上部が折れたが、四方に張った枝は交錯して一体となっており、その姿は私たちに希望と勇気を与えてくれる。