矢ヶ淵公園(宮崎県北諸県郡)
長田峡の最下流にある公園です。昭和16年に完成した梶山橋は水面に映る形から通称
「めがね橋」と呼ばれています。地元では「天空橋」の名で親しまれてきました。カッパの
伝説も残っています。
【カッパ伝説】
当地方では、河童を「がぐれ」「ガラッパ」と呼び、町内にも数多くの河童伝説が残っています。
めがね橋が架かる深く青い淵は子どもたちの遊び場となっていますが、その昔、この淵で地頭
屋敷の子どもが行方不明になりました。河童の仕業と捕らえた河童に、憎しみを込めて台所の
汚水を頭からかぶせたところ、急に元気になった河童は「桜が桜であり、川竹が川竹であるう
ちは、人捕りはせぬ」と感謝して逃げました。まもなく、子どもは見つかったとか。以来、河童は
その約束を守り、昼間は淵の底から道行く人や子どもたちを見守っているといわれます。