IH調理は直火がないため手元が熱くならないというメリットがあり、短いお箸でも調理が可能です。我が家では子どもが小さいころから調理していたこともあり、古くなった食事用のお箸を菜箸代わりに使っています。短いお箸は、子どもや握力の弱いシニアはじめ、私自身も長い菜箸よりも調理がしやすく、個人的に「これはユニバーサルデザインだ!」と思っていたので、「調理シーンで使うお箸を、もっと短いものに代えていただけませんか?」と提案してみたのです。
すると先生は「お箸には、調理する菜箸、料理をとりわけるとり箸、そして銘々用の個人箸という使い分けがあります。もっと短いものになると個人箸になってしまいます。調理は菜箸ですべきものだから、菜箸の中で一番短いものではいけませんか?」とおっしゃいました。確かに、たとえ使い古しの再利用であっても画面をみている視聴者には伝わりません。CMを通して食文化も発信していくことを考えると、やはり菜箸が一番でした。
多忙な日常の中で忘れてしまいがちな、お箸の正しい使い分け。調理機器が変わっても、その折り目正しさを失ってはいけないことを、あらためて教えていただき、ありがたく思いました。
それで考えたこと。IHクッキングヒーターで調理する大人や子ども向けの、短い菜箸があるといなあ。