最近はいろんな分野で検定ものが流行っていますね。
「3R検定」の普及に注力されている京都大学の浅利美鈴さん主催のセミナーがあり、私も講義をさせていただきました。浅利さんが大学の講義風に(なんだか懐かしい雰囲気でした!)お話された内容を、私が生活の中での実践や人材育成の事例を交えて展開する形になりました。
行政や実践家の方々が参加していらっしゃいましたが、ある男性から、「林さんの生活の知恵はどこから?」という質問をいただきました。普段そんなに知恵をしぼっている感じはないのでどうお応えしていいか迷いつつ、祖母や母の後ろ姿を見て価値観や行動規範が形成されたこと、そのこだわりのために様々に工夫をすること、例えば鍋ひとつ買うのでも「理想の鍋」がまず頭の中にあり、それに見合うものを探しだすことなどをお話しました。
暮らしの中での3Rやエコの実践を、私は子ども時代に母や祖母の後ろ姿から学びました。彼女たちはエネルギー自給率とか、3Rとか、温暖化など口にしたこともありません。でも、先人の知恵というものは、ちょっと身につけた知識などでは太刀打ちできないほど、ずばり真理を付いていたり、究めて理に適っていたりします。京都大学における3R普及活動の原動力も、知識はもとより、モノやエネルギーを大事にしてムダを出さない京都の洗練された生活文化の影響も大きいのではと推察します。
さて、今年は佐賀県でも「3R全国大会」がありました。講演に来られたタレントの乾貴美子さんは、「エコ検定2級」をお持ちとのことで、会場の人々にも熱心に勧めていらっしゃいました。
検定や資格へのチャレンジは、知識の整理やベース作りに役立つでしょう。合格してからが本当の始まり。その知識を日々の暮らしの中で行動化していくことが大事だと思います。