ワーキングマザーの快適!省エネ・エコライフ 林流シンプルライフ

カテゴリー

筆者プロフィール

No.153 2012/12/12

ダイナミック・プライシング ――― 生活者の反応は?

 ダイナミック・プライシングとは、ひとことで言えば、変動性の料金のこと。電気料金が変動することでピーク時の電力需要を抑制することができるのか、全国初の実証実験が、北九州市東田地区で行われています。

 7月はじめに「ウメ子食堂」という楽しいラジオ番組に出演させていただいた時、その東田地区に番組の中継車がでて、取り組んでいらっしゃる住民の方々の声を聞くことができました。まだ発動はされていませんが、スマートコミュニティの皆さん、節電のモチベーションが上がっている様子。

 その数日後、新聞紙上の企画でHKT48のメンバーから節電インタビューを受ける機会がありました。さしこさんが来られるまでは一番年長だったというメンバーの方から、「なんか、電気料金が変わって、それで省エネになる、っていうのがあるんでしょう?」とたずねられました。「そう!それは"ダイナミック・プライシング"というのです。今全国で始めてこの九州で実験中なんですよー。良くご存知ですねー。」と聞けば、ご実家は北九州とのこと。さすが、環境先進地区出身のアイドル!北九州市がそれだけ生活者に浸透させていらっしゃるのもすごいことです。

 早く実証実験の経過が知りたいなと思っていたら、9月末に東京まで聴講に伺ったスマートシティのシンポジウムの冒頭、ご挨拶に立たれた枝野経済産業大臣から北九州の実証実験の中間報告を伺うことに。電力逼迫が予想された日にピーク時の電気料金を高いレベルに設定したところ、節電効果が見られたとのこと。

 そして10月、その東田地区の現場を訪問させていただく機会があり、お話を伺ってきました。180世帯で実証を実施、最高気温30度を超える日の午後1時から5時までの電気代を15円、50円、75円、100円、150円の5段階に変えて使用量を調査したところ、7月は、料金を変動させることによる節電効果が9〜15%あったそう!「次の日の料金予告を見るのが怖い」という声もあるそうで、楽しい情報発信もしていきたいというお話でした。「僕はちょっとくつろげないなあ。」とこぼす見学者もいて、生活者側からみた課題も少し垣間見えました。

 ダイナミック・プライシング、今後の実証の行方に注目ですね!

写真:地域節電所の様子。意外とシンプル。

このページに掲載しているあらゆる素材の無断複写・転載を禁じます。 © KYUSHU ELECTRIC POWER CO. INC. All Rights Reserved.