ワーキングマザーの快適!省エネ・エコライフ 林流シンプルライフ

カテゴリー

筆者プロフィール

No.40 

人が刺せない、鉛筆削り用ナイフ ――― デザインの力

  • categories:

 ユニバーサルデザインのお話を伺うため、大阪大学の川崎和男先生をお訪ねしてきました。

 川崎先生はインダストリアルデザイナー。グッドデザインの審査委員長を務められた経験もあり、デザインなさった車椅子はニューヨーク近代美術館に永久展示されています。人工心臓のデザインでは医学博士を取得、たわしや包丁から家庭用原子炉(!)まで、実にさまざまなものをデザインされています。ユニバーサルデザインを日本に紹介した方でもあります。

 写真は、先生がデザインされた、人が刺せない鉛筆削り用ナイフ。

 熊本育ちの私は子供のころ「肥後の守」という折りたたみナイフを持たされていましたが、自分の子どもにも自然の中での遊びや工作のために小さなアーミーナイフを持たせていたところ、小学校で没収されました。子どもが子どもを刺したりする事件が報道される時代、肥後の守やアーミーナイフは残念ながら凶器として取り扱われ、危険なものは排除されてしまいます。

 今の学校では手で鉛筆を削ることもできない・・・と残念に思っていたのでしたが、このナイフだと大丈夫。デザインの力ってすごいと思います。

写真:川崎和男氏デザインの鉛筆けずり。これなら危険物を排除する現代の教室でも使えます。

このページに掲載しているあらゆる素材の無断複写・転載を禁じます。 © KYUSHU ELECTRIC POWER CO. INC. All Rights Reserved.