テレビで時々拝見して、この人のお料理は一度食べてみたいと思っていた井桁シェフの中華料理のレストランへ、ランチを食べに行きました。
お料理のテーマは、「農家楽」。
中国では、都市生活に疲れた人々が、週末農家へいき、農村の素朴でナチュラルな暮らしや食に癒されているそうです。
どれも愛情がこもって、主張があるお料理。すっかりくつろいで天井をみると、ランプシェードには鳥かごが使われていました。鶏のなき声が聞こえそうな、農家の庭先にいるような気分になりました。
ところで、ずいぶん前からですが、京都の塩見直樹さんが「半農半]」というライフスタイルを提唱されているのをご存知ですか?家族分の米や野菜は自給でまかない、残りの時間はそれぞれ好きなことや得意な活動にあてるという生き方です。
8年ほど前に出させていただいた佐賀のテレビ番組で、塩見さんへのインタビューを拝見したところ、「農」は必ずしも米や野菜をつくったりしなければならないというわけでもなく、里山を歩いたり、夕日を眺めたりすることからでもいいのだとおっしゃっていました。
皆少なからず都市生活に疲れていて、都市への一極集中も解消しない今、ほんのちょっとした「農的な暮らし」を生活に取り入れていく工夫が求められています。それは環境を良くしていくことだけでなく、地方の再生にもつながっていくのではないでしょうか。
