昨年末は、南島原市役所の地球温暖化対策協議会へ、鉄道と車を乗り継いで伺ってきました。JR「白いかもめ」で諫早まで、諫早ではホームに開いた窓からコーヒーを買って、同じホームから私鉄の島原鉄道「しまてつ」に乗り換えます。
「しまてつ」は海沿いを走る電車。雨予報が外れ、最高のお天気!お弁当を買いそびれてちょっと空腹ですが、畑の向こうに青い海がひろがるとびきりの景色が、何よりのご馳走です〜♪
社内には地元高校放送部による沿線の観光案内が流れ、各駅で降りて歩き回りたくなりました。
島原駅で鉄道を降りたら、南島原市の市役所職員(美人!)が出迎えてくださり、普賢岳の噴火の際にできたという国道を、海の向こうに天草の遠景を眺めながらお喋りドライブ。「暖房19度設定」の節電苦労話や、「みそ五郎」と言う伝説の人物がいることなど・・・。
講演を終えた帰りは、市役所に入って間もないしっかり者の爽やかルーキーが、今度は夕日に染まる山沿いの道を、噴火でできた新山や津波で削がれた痕跡など、地球のダイナミックな胎動を感じる風景を解説しながら送ってくれました。
さて、この日講演を聞いてくださった協議会メンバーは、暮らしの中での温暖化対策に長年熱心に取り組まれている方々でした。いくつか頂いた質問の中で、「地球温暖化対策に必要な森林を伐採してまでの太陽光発電パネルって、どうなんでしょうか?」というものがありました。
物事には両面あり、何かをとれば何かを失う。それは再生可能エネルギーも同じです。
太陽光発電は優れた再生可能エネルギーとして、また、地産地消のエネルギーとしてエネルギーの自立を促すメリットもある一方、パネルの製造や廃棄、またご質問にあったように森林伐採するケースならばそれに係わる環境負荷もあります。
また、美しい風景が無機質なパネルによって損なわれているのを目にして、残念に思うことも。景観への影響は数値では評価しにくいデメリットです。
何を優先し何を棄てるのかは、そこここの土地のオーナーの選択ですが、環境保護や景観保護は、住民と自治体が手を組まなければ。つながることが大切です。
(2016年1月)

写真:しまてつの車内と車窓の風景