南島原市での講演の翌朝は、佐賀県の地球温暖化防止活動推進センターで、その直前にパリで終了したばかりの「COP21」「パリ協定」と、これからの温暖化対策について、私の活動を含めてお話してきました。センター長から講演依頼のお電話をいただいた時、「ちょうどCOP21が終わっている頃だから推進員への解説よろしく!だけど合意はうまくいくのかなあ。」と話していたのですが、議長国フランス、お見事でした。
佐賀県の温暖化防止センターを立ち上げた当時、私も理事として係わっていましたが、「これからは"防災"も温暖化対策のテーマのひとつにしていかなくては。」と会議で話したことを覚えています。あれから7、8年しか経たないのに、こんなにあっという間に地球温暖化による災害防止の必要性が現実化、日常化してしまったこと、そのスピードの速さに愕然とします。
地球温暖化による暮らしへの影響を、南太平洋のツバルなどの島しょ国だけでなく世界中のだれもが身近に感じる状況になった今でも、各国がベクトルを合わせることは大変困難を伴うものでした。196カ国が参加したパリ協定の目標に、「2度を十分に下回る」ことと、努力目標として「1.5度以内」も併記されたことは、歴史的な一歩であると同時に、厳しい目標でもあり、これまでのペースでできることを続けるだけでは実現は難しいと思います。世の中の仕組みや、ライフスタイルそのものも変えていかなければ。
国や、誰かが何かをすることを待つだけでなく、ここであらためて、「私は、何をする」のかを見つめなおし、自分の暮らしの中で自発的に行動することが必要だと思います。自分自身でやることと、人と連携してやることと。暮らしの中でできることはたくさんあります。
さて、シニアの推進員が多かった午前の講演につづいて、夜は、JAで働く若手職員の方々にお話しを。昨年の夏に農漁業関係の幹部の皆さんにお話したのがご縁で呼んでくださったのです。業務終了後に目を輝かせながら講話を聞いてくださったので、私も、食糧の生産、流通、消費の全てに携わる彼らだからこそできる温暖化対策をご提案してきました。何か一つでも「私は何をする」と決めて、行動して下さるといいなあ。
私がCOP21を機に始めた、「私は何をする」の行動は、こちらのエッセイで!
(2016年1月)